山王海ダム空っぽ  岩手日報S48/7/21
三町の田、給水ストップ
 異常渇水のため十八日正午から時間給水していた紫波郡紫波町、矢巾町、稗貫郡石鳥谷町の水田四千四十四fを潤す山王海ダムがついに干上がり、同ダムを管理している山王海土地改良区(咲山政治理事長)は二十四日正午、全面的に給水をストップした。

 このため一日わずか八千六百四十dたまる水の配分方法など今後の対策を練るため二十五日、水系ごとに十一ある配水調整組合長会議を招集する。

 この異常渇水で、山王海ダムの水だけで耕作している紫波町片寄の南野原開拓地の水田四百十一fと稗貫郡石鳥谷町八幡地区の水田では地割れが生じ、一部では枯死状態となっている。このままの状態が続けば、他の一般水田も三十日までには完全に乾いてしまうものとみられている。

 昨年同期一日十五万dから十八万d給水していたものが、完全にストップしただけに、稲作農家に与える影響は深刻で、用水路や小川に自然に流れてくるわずかの水を引くため交代で水番する風景も見られる。

消防車繰り出し水田に放水 滝沢
 岩手郡滝沢村は二十四日、同村農作物干ばつ対策本部(本部長・柳村兼見村長)を設置、被害調査などに乗り出した。

 同村内の水田面積千四百fのうち、鬼越ダムの農業用水が引かれる篠木、外山地区の水田約百fは、水枯れがひどく稲の生育が止まっている。二十四日夜は消防車三台で篠木、外山地区の水田に放水した。






























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