きょう陸前高田で      岩手日報2006/9/16
 陸前高田市の市民団体「めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会」 (吉田正浮世話人代表)は十六日午後六時半から、同市高田町の市長会館で、気仙川流域のまちづくりを考える第三回まちづくり講座を開く。
 大船渡地方振興局水産部普及チームの工藤飛雄馬さんが、同市の漁業について講演する。受講料は五百円。予約不要。問い合わせは同会へ。


陸前高田
岩手日報2006/6/6

住民と県職員が視察  いらない提防、疑問も



 住田町の昭和橋付近を視察し、意見交換する住民と県職員

 陸前高田市の市民団体「めぐみ豊かな気仙川と広田湾を守る地域住民の会」(吉田正洋世話人代表)は四日、同市と住田町を流れる気仙川の住民視察会を開いた。流域住民と県職員が現場を見ながら気仙川流域の治水対策を話し合う初の試みで、守るべき民家がない場所に提防建設が計画されているなど治水上の疑問点も指摘された。上流に津付ダムの建設を計画している県は住民の意見を今後の施策に生かす方針だ。


 視察会には会員や地域住民ら約五十人が参加。大船渡地方振興局津付ダム建設事務所(及川和男所長)の職員ら六人の説明を受けながら、同市気仙町から同町世田米まで約20`を視察した。県が作成した資料を基に計画の妥当性や治水対策の在り方などを語り合った。

 県は、河川改修だけで治水対策を行った場合の事業費を三百五十四億円と試算。一方、津村ダムと河川改修の両方で対策を行った場合は三百三十四億円と試算し、ダムを造った方が二十億円安上がりとしている。

 しかし、同日の視察では、提防建設が計画されている場所が農地などで、守るべき民家がないケースが多数あった。

 また、陸前高田市の下流部では潮止めぜきが流れを遮っていたほか、同町世田米の昭和橋は橋脚の間隔が狭く、大雨時に流木が引っ掛かって洪水を引き起こす恐れがあることなどが指摘された。

 吉田世話人代表は「人命や民家などの被害が予想されない場所に提防を造る必要があるだろうか。住民と話し合いを重ねてさらなるコストダウンを図れば、ダム建設に固執する必要もなくなるのでは」と話していた。

 同事務所の中村喜彦次長は「今後も事業の実施段階で住民の意見を聞き、計画に反映させていきたい」と述べた。






inserted by FC2 system