右岸1km地点付近の氾濫想定の疑問点 下のメッシュ解析図は第6回流域懇談会(05/11/7)で現況河川における流下能力図と想定氾濫区域図 と一緒に配付された資料です。 この地点の氾濫発生源は想定の度に変わっており、今回の想定も精度に疑問があります。 参考 計画年ごとの氾濫域(228 KB)
氾濫区域が上流方向に広がった理由は? 簗川下流は河川改修による河床掘削により、一律に流下能力が向上しています。そのため、これまで想定氾濫区域に入らなかった区域が浸水するという想定は現状に則していません。 現況河川による見直しにより氾濫面積が縮小した分を、このような操作で補おうという意図が感じられます。 以前の想定で見落としていた可能性は? この周辺の形状を見れば以前の想定で見落としていた可能性はないでしょう。 A地点 氾濫想定の問題点参照のこと メッシュ解析の様子から、氾濫が発生する地点は上図の赤い部分(1k100m付近)と思われますが、ここから上流は川から離れるにつれ地盤が高くなっており、氾濫は上流方向へ広がりにくい形状をしています。 また、周辺で地盤が極端に落ち込んだ箇所は存在せず、1m45cmも浸水するような氾濫想定は現状とかけ離れています。 B地点 片岡橋から続く道路の川岸には広い低地盤の河川敷があり、田や建設資材置き場として利用されています。水位が上昇した場合右岸より先にここが氾濫するはずです。 また、この地点の河川横断図から計算した流下能力はこの低地を含めば780トン以上あるので、氾濫水位が右岸を超す可能性はありません。 H15年測量横断図(1k250m地点) この度の氾濫想定の詳細な資料はまだ公表されていません。 県は氾濫水位や河道の流下能力をどのように計算したのかを詳細に検証する必要があります。 この度行われた現況河川での氾濫想定は、以前の想定に比べ格段に現状に近づいたものの、まだまだ十分な精度でなされたとは言えません 研究のページへ |