4浄水場の濁度比較
文責m.j
 4浄水場の時間濁度資料を入手し比較しました。

資料期間  平成14年9月2日1~10月10日

4浄水場時間濁度の比較(エクセル)



自然の流出とは思えない沢田浄水場の濁度(エクセルのグラフ3参照)

        

 9月22日に記録された沢田浄水場の濁度は他の3浄水場と比較にならないほど
数値が高く、これが降雨による自然発生であるとは思えません。

 9月30日の降雨による濁度(グラフ2参照)が他の浄水場の数値と同程度であることから
この異常な数値は人為的なものである可能性があります。

        
 簗川流域では現在国道106号線付け替え道路工事が行われています。
この時に発生する泥土が沢田取水場まで到達していることは
目撃者の証言からも明らかです。

環境アセスは万全か?part2


 簗川ダム再評価委員会では上流の畑地の影響であるといい、
ダムの水も自然河川の水も大きな差が無いという説明をしています。
 「ダムの水も川の水も変わりがないのだから簗川にダムを造っても
浄水コストに影響はない」
と、工事による泥土流出がダムの逆宣伝になったことは
今更ながら憤りを感じます。

○盛岡市(平野水道部建設課長)
 表流水とダム水ということで比較されてございます。一概にダム水だからとか表流水だからとか言えないのが現状ではないかというふうに考えております。
 例えば沢田は現在簗川からの表流水を取水しておりますけれども、ではどれぐらいの薬品を使って浄化しているかといったことを資料として今見ていただいて おりますけれども、例えば凝集剤、これはダムは非常に水が濁るというご指摘が申入書の方にあったわけですが、ダムを水源としている中屋敷浄水場でございま すが、こちらの凝集剤、水の汚れを固めて沈降させるために凝集剤という薬品を使います。これは、ポリ塩化アルミニウム(PAC)というものでございます が、年間にいたしまして中屋敷浄水場では13万7,000キログラムほど使っております。それlこ対して、沢田浄水場は32万5,000キログラムという ことで、2.5倍ぐらいの凝集剤を使っておりまして、決してダム水だから濁るということではございません。
 沢田浄水場になぜこれだけPACを使用するかということでございますが、これは上流域に大規模な畑地があるということも影響しておりまして、そういった 上流の条件もございますので、盛岡の場合に限定してお話ししましたけれども、ダム水が汚れているということは一概には言えないのではないかというふうに考 えてございます。
            第3回岩手県内市町村公共事業債評価委員会議事録より



他の3浄水場の数値から(グラフ4参照)
 沢田浄水場を除いた3浄水場で比較します。
3浄水場の取水口の位置から見て、

米内 100%表流水
新庄 米内川からの表流水と中津川(綱取ダム)との混合
中屋敷 ほとんどが御所ダムの水  となります。


               グラフ4



 米内浄水場の濁度は、降雨直後に非常に高い数値を示しますが
その後徐々に透明度を回復しています。
 新庄の濁度は米内より遅れて数値を上げますが、透明度の回復は
米内よりも時間がかかるようです。
 なかなか透明度が回復しないのは予想通り中屋敷の数値です。
 9月25日には綱取ダムの放流があり、
その時刻に新庄浄水場の数値が上昇しています。

平成16年9月25日撮影写真


                グラフ5


 このグラフを見る限り、
ダムによる水質への影響は否定できないと感じます。
沢田浄水場の濁度に関しても、透明度の回復は
ダムを抱える新庄・中屋敷よりも速いようです。(エクセルのシート1参照)


あなたはダムの水を望みますか?
 簗川ダムができれば水質に大きな影響を与えることは間違いありません。
水道部は5000万円ほどの施設増強で対応できると言いますが、
御所ダムの影響で活性炭処理施設を設置した中屋敷浄水場の例もあり、
額面どおりに信用する気にはなれません。

また,中屋敷浄水場系統において, 昭和58年10月頃急遽,御所ダム(湛水開始同55年11月)貯留水に藍藻類の発生に起因するカビ臭が発生したため,水質予測,異臭味除去実験を行った結果,粒状活性炭ろ過池を設置することとした。           水道事業概要より



この度盛岡市水道部によるパブリックコメント募集があります。
みなさんの意見を行政に伝える機会は今しかありません!




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